昔の悲しかった出来事に、ずっと影響されてしまう理由とは?
脳機能の理解
昔の悲しかった出来事に、ずっと影響されてしまう理由とは何なのでしょうか?
その理由は、
昔の悲しかった出来事が起こったときに出た「情動・感情」が、
「記憶」する脳の機能と深く関わっているからです。
海馬(記憶の司令塔)と扁桃体(快不快、好き嫌いなどの判断)は、
大脳辺縁系に横並びに配置されていることで、密接に関係し合っているのです。
私たちが、見る/聞く/臭いをかぐ/触る/味を味わう時に得た感覚情報は、
大脳皮質から扁桃体に伝わり、「好き嫌い」が判断されます。
異性が好きになるのも、たこ焼きとかペンギンが好きになるのも、
この扁桃体の仕業です。
好奇心を刺激する好きな科目や、大好きな先生の授業の成績が良くなるのも、
扁桃体が海馬に影響しているためだといえるでしょう。
逆に、
嫌いな先生の受け持つ科目や全く興味が持てない科目は、
放っておくと成績が悪くなったりします。
心に影響する事で言えば、
心を大きく揺さぶられる出来事は、いつまでも記憶にとどめられます。
昔の辛かった記憶を今でも思い出してしまい、
その感情を処理できずに日常生活に影響してしまうことなど、
みなさんも一度はあるのではないでしょうか?
脳の働きがとても密接なのであれば、
ではこの感情と記憶の日常生活への影響をどのように解決したらいいのでしょうか?
様々な判断をするときに使う、「モノサシ」ができるまで
生まれたばかりの赤ちゃんは、真っ白なキャンパスなので、
何も判断することができないもの。
そして、
成長していく中で、色々な経験を通して
「良い悪い」「好き嫌い」「喜怒哀楽」などを蓄積し、
徐々に1人の人間としての個性と言われる判断基準を作っていくのです。
同じ出来事がおこっても、その出来事に対しての心の動きは様々。
プラス思考・マイナス思考など、人によって様々な違いを生んでいきます。
脳の扁桃体と海馬の働きから見ても明らかなように、
人間は特に、昔経験した「ショックな出来事」に無意識的にかなり影響されてしまいます。
そして、
昔経験したショックな出来事の時にできた判断基準が、
たまたま同じような場面に出会った時に超スピードで働いてしまいます。
それによって、あたかも昔のショックな場面が今おきているような心の動きを感じてしまうのです。
例えば、
昔いじめられた経験がある方などは、別に今現在いじめられている訳ではなくても、何かのきっかけで1人ぼっちで孤独を感じる事があった場合、昔の記憶と結びつけて、「やっぱり私はダメな人間なんだ〜、生きている意味のない存在だ〜」なんて、思って落ち込んでしまいがちです。
他にもよくおこるパターンはたくさんありますので、是非イメージしてみて下さい。
過去に振り回されず、今ここを楽しむためには?
人間は、99%の無意識に1%の意識が支配されている状態です。
なので、
何かあった時に「何か悲しい」「何かムカつく」「何か寂しい」など、
理由ははっきりしないけど・・っていうことが誰しもあるのではないかと思います。
そのままに放置しておくと、
感情のコントロールは不可能で、振り回されることになります。
ですが、無意識を意識化することができることによって、
感情を道具にしながら生きていく事ができるようにもなります。
無意識を意識化する作業は、
自分1人ででもある程度までできるかもしれないですが、
自分の日々繰り返してしまうパターンの本質まで掘っていこうとすると
やはり誰かの助けが必要となります。
それはそうですよね〜、
無意識を意識化しないといけないので、自分の無意識を自分で見つめただけでは
掴む事は不可能です。
自分の理解している範囲だけで思い込みで整理しても、本当の整理にはならないのです。
なので、客観的に質問をなげてくれるセッション士と協力して、
自分の無意識に働いているパターンを掴む事によって、
日々の「何かいつも◯◯になってしまうんだけど・・・」
というモヤモヤは、一気にスッキリするのです。
人間は、今ここを生きることが大事です。
過去に縛られ未来に不安する生き方ではなく、今ここ自分らしく新しくクリエイトしていける生き方は、想像を超える自由度をもつ生き方です。
私もセッションしますので、気になる方は気軽にご連絡下さい。